自給自足型の経済であるロシアの強さ

T-14、Tu-95、Tu-160、MiG-29 時事放談
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ロシア軍がウクライナの首都キエフ周辺の兵力を減らし、東部や南部に兵力を集中するようになりました。
その結果、キエフ周辺ではウクライナ軍が都市を取り戻し、ロシア軍の行った残虐行為が話題を集めています。
まあ、これについて私見を述べるとすれば、「戦争なんだから、ねえw」と言うことです。
ロシア軍が占拠した都市であっても、いつ武装市民が一般の市民に紛れてロシア軍に反撃してくるか分かりません。
戦争なんだから、緊張状態が続いています。
ウクライナ政府も、戦力として期待できる成人男性の国外への避難は禁止しています。
国外退避禁止も、クリーンと言い切れるもんではありませんからね。
ってな感じで、ロシア軍の戦い方も変わって来てます。
また、次のような意見もあります。
「ロシア軍が焦土作戦を取ってるのではないか?」
とも言われてます。
焦土作戦とは、防衛側が取る作戦で、自国の都市を破壊したり、農場を焼いたりすることによって、無価値にする作戦です。
これにより、攻撃側は、侵攻するメリットがなくなります。
要するに、ロシアがウクライナを廃墟にすることによって、アメリカやNATOが、ウクライナに侵攻する価値をなくすと言う作戦です。
この作戦が事実だとすると、ロシアの考えでは、侵攻しているのはアメリカやNATOであり、防衛しているのはロシアだと言うことになります。
皮肉にも「鬼畜きちく米英べいえいからウクライナを守る」と言う構図になりかねません。
変な感じがしますが、ある意味、ロシアの主張と、行動が一致した作戦と言うことにもなります。

最近のニュースではロシア軍の残虐さを強調していますが、少し前まではロシア軍の弱さも話題になっていました。
まあ、個人的には早期に首都キエフを陥落させるのには失敗しましたが、戦況はそんなに悪くないと思っています。
ウクライナは日本の1.6倍の面積があるそうですし、首都が陥落しなければ長引くでしょう。
首都に侵攻されたのに、降伏しなかったウクライナに感服と言ったところでしょうか。
ただ、今回の開戦の直接的な引き金になったアメリカ軍が提供した対戦車ミサイルの「ジャベリン」。
ロシア軍の戦車に装着されている「爆発反応装甲」が偽物であった説が浮上しているようです。
爆発反応装甲とは、戦車の装甲に爆薬を貼り付ける装甲です。
これにより、ジャベリンがメタルジェットを正常に形成できなくし、威力を低減するそうです。
ウソか本当か、ウクライナ兵がロシア軍の戦車の爆発反応装甲を調べたところ、爆薬はなく、厚手のシートが詰め込まれていたと言う動画があるそうです。

ってなわけで、長期戦も見据えた、ロシアの国力について語っていきたいと思います。
まず、ロシアのGDPは世界11位であって、同10位の韓国にも劣るそうです。
まあね、韓国のみならず台湾や中国本土はIT先進国であって、スゴいですよね。
韓国と言えばサムスンのGalaxy、中国では、ファーウェイやシャオミー、オッポ。
台湾と言えば一時期、Desireでぶいぶい言わせたHTC(日立ではないw)はどうなったのか知りませんが、シャープの親会社である鴻海ホンハイ精密工業など、世界で通用するIT企業があります。
って、全部、スマホに関連してるメーカーですが、ロシアに限らず日本でも世界に通用するメーカーは1社もありませんからね。
あ、ソニー・エリクソンから社名変更したソニーモバイルって、ありましたよね。
どうなったのかな?w
いやあ、Galaxy擁する韓国のサムスンはスゴいです。
日本も全然負けています。
ところで、GDPの順位には表れないロシア経済の強さってなんだと思います?
それは、自給自足できる、鎖国可能型の経済である点です。
言うに及ばず、ロシアは資源大国です。
広大な国土に眠る資源は豊富で、原油や天然ガスでは輸出大国です。
レアメタルも豊富に眠っています。
インドなんかは安くなったロシア産原油を爆買いして左うちわです。
領土の広さは重要ですね。
次に食料。
ロシアはソ連時代から集団農場をしており、農業大国です。
ソ連崩壊後は領土縮小により農業地帯を失ったり、経済の悪化により購買力が落ちたり、農業にとって苦難の時代があったそうです。
しかし、現在は回復したそうです。
ロシアは欧米人の好きな小麦の輸出が世界一です。
その他の穀物や、肥料ひりょう飼料しりょう(えさ)においても輸出大国となっています。
山に行けば木がいくらでも生えており林業の心配もありません。
農業機器用の燃料、肥料、飼料(えさ)とロシアは輸出大国であり、輸出が滞ると世界的な食糧危機が起こると言われています。
また、クリミア併合後の経済制裁により、食肉やチーズなどの乳製品の生産を拡大させており、弱点を埋めてきています。
農業分野では、ロシアよりもロシア以外の世界の方が困りそうです。

次に水産業。
水産業と言えばカニ。
スカパーなどで放送されている「ベーリング海の一攫いっかく千金せんきん」と言う番組。
これはカニ漁だけで巨万の富を築けると言うロシアンドリームの番組です。
この番組を見た感想ですが、日本とロシアの間のカニの取引ですが、非常に興味深いものがありました。
日ロ間の実際のカニの受け渡しにはいろいろな方法があるようです。
まずは、海上でロシア漁船と北海道漁船を横付けにして、カニの移し替えをする方法。
おそらく公海上だと思うのですが、OKなのでしょうか?w
もう1つは、ロシア漁船が、直接、北海道の漁港に入港し、カニを陸揚げする方法。
こちらも大胆ですねえ。
このような方法でカニの受け渡しをしているようです。
え? これって、ロシアの税関どうなってんの?w
日本側も税関通ってんの?w
特例措置とかあんの?
貿易に無知な僕からしてみれば、面白すぎです。
話しは戻しますが、ロシアはエネルギーを含め資源は豊富で、農林水産業は盛んで、経済を封鎖されても衣食住に困ることはなさそうです。
あと、侵攻直後には、マクドナルドやスターバックスの撤退が話題になりました。
しかし、これらの企業は撤退ではなく一時休業だそうです。
コカコーラや僕の推しのペプシ(ワールド・ワイド・ペプシ)は普通に営業中だそうです。
ケンタッキーは直営の70店は閉店したものの1000店以上を占めるフランチャイズ店においては、契約上、営業することに支障はないそうです。
あれ?
撤退企業から技術を盗み取る作戦を実行する必要がない感じ?w

次に金融制裁についてです。
こちらは僕も興味深かった分野です。
なぜなら、某ネット銀行で開設している外貨預金口座。
その活用を検討していたからです。
日本円からロシア・ルーブルに変えて外貨預金したら、儲かるんじゃないかって、考えた人は僕だけではないでしょう。
日本円だとほとんどつかない利息も、ルーブルならつくかもしれないし…。
でも、ルーブルでの外貨預金の新規の取引がすでに停止されている可能性もあって、確認していなかったんですよね。
話のネタとして知人に話しても、
「やめとけ」
ってことでしたし…。
そしたらどうでしょう。
3月上旬でこそ大きく値を下げたルーブルが、4月上旬にはウクライナ侵攻前の水準を超えるレベルまで回復してるじゃありませんか。
ルーブル強すぎです。
また、ロシアの対外資産が、経済制裁で凍結されて、国債がデフォルトになる、と言う話があります。
これも、デフォルト、デフォルトと、言葉だけが先行してますが、
「だから、何?」
って意見もあります。
デフォルトになったからと言って、どのような影響が出るのか、分かる人はいないようです。
また、ロシアには支払い意思があるのに、経済制裁により支払いが阻害されたとあっては、悪いのは制裁を科している方だと思います。
ちなみにアメリカがロシアの対外資産を凍結した影響で、ドルの人気が下がっているようです。
ドルを持っているとアメリカに凍結されるかもしれないと言う危機感があるようです。
また、次のような意見もあります。
次は、SWIFT(スイフト)です。
SWIFTとは、参加銀行間の国際金融取引に関するメッセージをコンピュータと通信回線を利用して伝送するネットワークシステムのことです。
「SWIFT(スイフト)からの締め出し」は、「金融の核兵器」とまで言われました。
金融制裁の威力を強調したかったのでしょう。
しかし、このSWIFTからの締め出しも
「FAX(ファックス)さえあれば問題ない」
と言う説があります。
なんでも「FAXで送金メッセージを送信すれば良い」そうです。
「伝票を送れば良い」って感じなんでしょうか?
上のSWIFTのシステムの説明から見ても、FAXさえ送れれば問題ないような気がしますw
金融の核兵器ってなに?
それがアメリカの言う情報戦の正体なん?w
また、ヨーロッパは天然ガス等のエネルギーをロシアに依存しています。
そのためか、ロシアのガスプロム銀行は制裁対象外となっているそうです。
ガスプロム銀行を通じて、ヨーロッパがガス代金を支払う必要があるからでしょうか?
ロシア国内でのガスプロム銀行のシェアが上がるかもしれませんね。
また、ウクライナ侵攻直後に、VISAやマスターカードがロシアで使えなくなると言うニュースがありました。
でも、これは、
「ロシア以外の人がロシアで使えなくなる」
「ロシア人がロシア以外で使えなくなる」
だけで、ロシア人がロシアで使う分には問題ないそうです。
これって、SWIFTの関連だったのかな?
また、「МИР(ミール)」と言うロシア発のカード決済サービスがシェアを伸ばしているそうです。
これは2014年にロシアがクリミア半島を併合したことにより受けた経済制裁の影響で誕生したロシア独自の決済サービスです。
現在では1億2000万枚のカードが発行されており、ロシア国内ではシェア30%超にまで普及しているそうです。
また、ロシア人がよく行く国、中東や旧ソ連構成共和国、その他の旧東側陣営の国などで普及しているそうです。
まだ、新参のサービスの割にはスゴい普及スピードですw
この様に、西側のサービス以外の独自のサービスを普及させることにより、経済が発展していくと思います。
良い兆候ですね。

当面は、のど元にナイフを突き立てられてるのはヨーロッパの方です。
ロシア産の原油や天然ガスとどう向き合うのか決めなければなりません。
僕だったら、停電は耐えられませんし、電気代の値上げも耐え難いです。
相変わらず、アメリカは正義マンを気取っていますが、独仏はエネルギーの心配をしていることでしょう。
確保とコストの心配です。
僕は、
「アメリカはイスラムと旧ソ連には手を出すな」
と昔から言ってますが、センシティブな地域にズケズケと土足で入り込むクセは直した方が良いと思います。
本当に、ろくなことになりませんから…。

そして、日本では国際社会、国際社会とよく言いますが、それは良くて欧米、たいがいはアメリカのことしか指していません。
今回のウクライナでの戦争はアフリカと南米、日本を除くアジアの各国は基本的には、
「アメリカの指図は受けん」
と言うのが本音のようです。
さらに言うと、
「やかましわ、ボケ」
と言ったところのようです。
アフリカや南米、アジアの各国は、植民地として支配されてきた歴史があり、アメリカが侵略戦争だと言って騒いでいるのを見て、
「アホくさ」
と思ってるようです。
アフリカや南米、アジアの各国は欧米に侵略されてきたからです。
また、これらの地域は黒人や黄色人種が多数を占めており、白人から人種差別を受けてきた歴史があります。
第二次世界大戦ではアジアの各国を植民地支配から解放したと胸を張っている黄色人種国家の日本。
ですが、現在はその日本がアメリカの影響下に入っている状況です。
彼らは、アメリカの言いなりになっている日本を白い目で見ています。
ウクライナの問題は、アジアとアフリカの国々にとっては本当にどうでも良い戦争で、ただただ物価の上昇と食糧危機の巻き添えを食らうだけの戦争になりつつあるようです。
ドイツやフランスもアメリカの影響下に置かれていますが、内心はエネルギー問題で頭がいっぱいです。
アメリカに着いて行くことは、不利益にしかならない国が多いのです。
だいたい、アメリカは「正義」「正義」と連呼しますが、このような言葉を連呼するのは悪の側の人間であることが多いです。
アメリカの言う正義をアフリカとアジアの各国は偽善と考えているようです。
実は僕もそう思っています。
今年は北京オリンピックがありましたから、「社会主義国でオリンピックが開催されると戦争が勃発する法則」にのっとっていると言えます。
現実を見てみると、昨年秋にはアフガニスタンから欧米の部隊が撤収しています。
ロシアにとって、ウクライナに侵攻するには最悪のタイミングだったと言えるでしょう。
逆に、アメリカの軍産複合体は、次の儲け口を探している状態だったでしょう。
正直、胡散臭いです。
ロシアにとっては、本当に避けられなかった戦争だと思います。
僕だったら、このタイミングで仕掛けるのは絶対にイヤです。
やるなら、欧米がアフガニスタンから撤退する前にしますw
よっぽど、ロシアにとって許しがたいことをアメリカがウクライナでやっていたのだと思います。
それが、対戦車ミサイル「ジャベリン」の供与だったと言うことでしょう。

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