自民党の江藤農水大臣は、5月18日、佐賀市で行われた自民党佐賀県連の政経セミナーで、コメ不足、コメの価格高騰問題に対して、備蓄米のうちの2万トンを卸を飛ばして、直接小売りに売る、方針であることを明らかにしました。
しかし、その発言が問題視されてます。
江藤農水大臣の発言の一部をまとめてみました。
以下が発言です。
一部の2万トンはですね、もう、集荷から卸を飛ばして小売りにわたる。
小売りの中には、玄米で渡されても精米できない、と言うお話がありますが、玄米ごはん、おいしいですよ。
体に良いんですよ。
精米されたコメよりも栄養価が高い。
マチナカに行けばですね、コイン精米機いっぱいあるじゃないですか。
100円チャリンと入れてね。
私もあの、コメは買ったことありません、正直言って…。
支援者の方々が、たくさんコメをくださるんですね。
もう、まさに売るほどあります、私の家の食品庫には…。
大変なんですよ、コメをもらうって言うのも…。
わざとじゃないでしょうけども、いろんなものが混じってます。
ですから、うちの嫁がですね、いただいたコメを、こう広げてですね、黒いヤツを、こういろいろ入ってるんですよ。(不純物を取り除くジェスチャーをする)
こう言うのを、いつもあのう家庭内精米をした上で、コイン精米機に持って行く、と言うような作業をいたしております。
ですから、精米できなければ、玄米で売ると言うことも今回は可能にしますので、今回は効果が期待できるんじゃないかと思います。
ここまで、江藤農水大臣の発言です。
コメ不足、コメの価格高騰が問題となる中、
「コメを買ったことがない。支援者がたくさんくれるので」
との発言が問題視されてるようです。
野党の反応を書いてみます。
- 立憲民主党・小川幹事長
「極めて不適切不見識、看過できない。
場合によっては進退が問われかねない、それぐらい深刻な事態だ。
石破総理大臣に対して、厳しい処断を求める」 - 日本維新の会・前原共同代表
「不適切にもほどがある。
つまりは不適切を超えた、私は妄言だと言うふうに思っています。
自ら出処進退を判断すべきだ」 - 国民民主党・玉木代表
「辞めるような話ではないが、配慮に欠ける。
こう言った発言が、いわゆる炎上しやすくなっている。
その背景に心を配る必要がある」 - 共産党・小池書記局長
「一発退場だと思っている。
辞職すべきだし、石破総理は解任すべき」
と反応してます。
個人的には、国民民主党の玉木代表の反応が一番マトモではないかと思います。
日本維新の会の前原共同代表については、いろいろ思うことがあります。
前原共同代表の”妄言”発言については、前原共同代表が民主党の代表(1回目)のときに起こしたガセメール問題(堀江メール問題)を思い出させてくれるので、笑えます。
また、前原共同代表が、民主党の2回目の代表に就任した際は、民主党が事実上、消滅し、現在の立憲民主党と国民民主党に分裂するキッカケになりました。
民主党にとっては、かなりのホンモノであったと思いますw
また、民主党政権で国土交通大臣に就任した際は、阪和自動車道の4車線化事業(や他の事業も)を凍結されたことも、私は今でも覚えていますw
話を、江藤農水大臣の発言に戻ります。
本当に個人的な見解ですが、今回の発言は大臣に米を支援してくれた支援者に対して失礼な発言ですが、野党が責任を追及するのは違うと思います。
本来なら、野党がコメントするにしても、
「江藤農水相の台所事情についてコメントすることはありません」
ぐらいでしょう。
ですから、国民民主党の玉木代表のコメントが一番マトモです。
また、コメが不足しているのは、日本国民全体が今まで農林水産業を軽く見てきたツケであり、これからの農林水産業についてどうアプローチしていくかを考えるキッカケになれば良いな、と思います。
今後は少子高齢化と人口減少が進み、日本社会を支えていくことは、ますます困難になってくるでしょう。
若年層の減少により防衛についても頼りないものになって行くでしょう。
現在の自民党・石破政権は、少数与党で、決断に難しいところがあると思いますが、今一度、日本をどうするべきか再設計すべきだと思います。
追記。
5月20日、野党5党は江藤農水大臣の更迭を求める方針を固め、5月21日の石破総理との党首討論の結果を見て、江藤氏の不信任決議案の提出を決める、ことにしました。
そのためか、5月21日、党首討論が行われる前に、江藤農水大臣は、石破総理大臣に対し辞表を提出しました。
野党から不信任決議案を提出されると、石破政権は少数与党のため、否決するのが難しい状況にあります。
個人的には、人の揚げ足取りによる、足の引っ張り合いは、日本社会をさらに委縮させ、日本をより小さな国に向かわせることにつながると思います。
もっと、スケールの大きい、本質的なことを議論してもらいたいです。
後任の農水大臣には、環境大臣時代にレジ袋有料化を実行した、小泉進次郎議員が就任するとのことです。