昭和のマンガに関するウソか本当か、よく分からない話(天才バカボン、ルパン三世)

マンガ家 ゆるばな

今回は、かなり根拠が怪しい話です。
ってことで、根拠がゆるい話「ゆるばな」でお送りします。

マンガ家の赤塚不二夫先生は、おそ松くん(週刊少年サンデー連載)の次の原案を、週刊少年マガジン編集部に提出していました。
まずは、その天才バカボンに関するウソか本当か、よく分からない話です。

天才バカボンのタイトルの由来については諸説あります。

  • フランス語で「一定の場所に留まるのを好まず、転々と渡り歩く者」(放浪者、漂泊者、さすらい人)と言う意味のバカボンドから来ている
  • 当初はバカボンと言うタイトルだったが、週刊少年マガジン編集長から「バカとはなんだ?」と言われたため、冒頭に天才と付けたら通った

連載が始まった天才バカボンは好調で、文春漫画大賞を受賞しました。
このときの審査員には「サザエさん」の作者「長谷川町子」先生がおり、強く推してくれたそうです。
しかし、その後、フジオプロ関連でマンガ「サザエさま」(アグレマン社「東京25時」1970 9-10合併号掲載)を発表した際、長谷川町子先生がひどく怒り、訴えられたそうです。
編集長は徹底抗戦の意思を示すも、結局のところ示談金50万円を支払い、1971年に廃刊したそうです。
また、関係ないところで「天才サザエボン」なるキャラが描かれたTシャツやアクセサリーが発売されました。
長谷川先生はこれも訴え、結果として販売企業を倒産させましたが、赤塚先生は、
「その手があったか」
と、称賛ともとれる謎コメントを残したそうです。

ただ、赤塚不二夫先生は人情に厚い人で、フジオプロの社員がオフィスから1億円を盗んだ際も訴えることはしなかったそうです。
ただ、フジオプロの資金繰りが急激に悪化し、職場のブラック化が進行したため、
「やってられん」
と感じる人もいて、退職者が出たそうです。
また、おそ松くんを連載していた週刊少年サンデーが、営業的にピンチになった際は、週刊少年マガジン編集部を訪れ、「天才バカボンのサンデーへの移籍」をお願いしたそうです。
その結果、赤塚不二夫先生は、マガジン編集部を出禁になるものの、サンデーへの移籍が実現し、さらにその後、講談社との仲も回復したそうです。

さらに、話はさかのぼり、赤塚不二夫先生はアメリカンドラマ「私は魔女と結婚した(後の邦題:奥さまは魔女)」を見て、「ひみつのアッコちゃん」を思いついたそうです。
当時のアッコちゃんは、変身に手鏡を使っていましたが、鏡を

  • 割る
  • なくす
  • 盗まれたとわめく(盗まれていない)

と、少女マンガの主人公らしからぬ問題行動を引き起こしていたそうです。
そのためか、アニメ化は、後に連載された「魔法つかいサリー」に先を越される結果になりました。
しかし、このようなアッコちゃんも、編集者の助言を受け、手鏡からコンパクトに変えたところ、人気が爆発。
アニメ化が決定し、関連グッズの変身コンパクトも人気商品になったそうです。
また、この当時のアッコちゃんは、変身できる手鏡の存在を、ある理由から秘密にしていました。
それは、変身能力を自分が独占して楽しむためです。
しかし、アニメ版では、いつの間にか「変身できる鏡の存在は隠さなければならない」ことになり、さらに、鏡の存在が明るみになると最終回、と言う設定に変更されました。

ちなみに原作版では、

  • 変身できる鏡は、鏡の国とアッコの友情の証として渡された
    (アッコが長年、鏡を大事にしてきたことへの感謝の印)
  • 鏡の国は人間界と仲良く交流したいと考えている
    (変身できる鏡や、鏡の国の存在を隠す必要はない)
  • そのため、取り合えず、今まで鏡を大事にしてきたアッコと交流を持つことにした
  • 友好の証であるため、変身能力を正義のために使う必要はない

です。

アニメの最終回について、赤塚不二夫は、
「これから連載するぞ、ってときに、終わることを考えるヤツはいない
 連載できたら、長く続けたい」
と語ったそうです。
これはヒミツのアッコちゃんに限らず、赤塚作品の最終回は、特別な展開はせずに普通に終わる、作品が多いそうです。
第1回と第2回の最終回は知りませんが、1998年に放送された第3回の最終回では、アッコは友達に、
「そんな能力、秘密にして、騙される私たちを見て、自分だけ笑っていたんだわ」
糾弾きゅうだんされますが、原作版では否定しきれないところがツラいところですw

駆け出しのマンガ家だったモンキー・パンチ先生は、週刊漫画アクション創刊号にてデビューすることが決まりました。
週刊漫画アクション創刊号でマンガ家デビューする人は、モンキー・パンチ先生以外にもたくさんいたため、編集長が、
「ペンネームの決まってない者は、俺のところに来い
 俺が決めてやる」
と言うので行ったところ、
「オマエ、モンキー・パンチな」
と雑に一瞬で決められたそうです。
デビュー作のタイトルは「ルパン三世」でいこうと思っていましたが、その他のキャラについては、イメージを固めるのが難航していたそうです。
編集長は創刊号にマンガが集められるか心配しており、マンガ製作の相談に応じる姿勢を見せていたので、ルパンの相棒について相談したそうです。
すると、

編集長
編集長

ルパンの相棒はどんなヤツだ?

モンキー・パンチ
モンキー・パンチ

え~っと、事件、事件が好きです
事件が大好きです

編集長
編集長

それを何回も声に出して言ってみろ

モンキー・パンチ
モンキー・パンチ

事件大好き。事件大好き
次元大介

となり、次元大介になったそうです。
また、ヒロインは毎週変えた方が良いと思っていましたが、「週刊連載なので、そんなこと到底できない」とも思っており、2人といないヒロイン「峰不二子」が誕生したそうです。
峰不二子は本来、週替わりのヒロインのため、いろいろな設定で登場しますが、全て峰不二子その人だそうです。
また、部屋に飾ってある富士山のカレンダーを見て、峰不二子としたと言う説もありますw

ちなみに、それが影響したのか、ルパン自身も1人ではなく、複数人いると言う設定です。
ルパン三世を名乗る者(複数人いる)だそうです。
なので、名探偵「明智小五郎」シリーズの怪人百面相のようなことになっています。
(怪人百面相は悪に対して私刑を執行する犯罪者だそうで、私刑を執行したい人が名乗る名前だそうです)

ルパン三世の連載が終了した時、モンキー・パンチ先生は次の連載を獲得したく、酒の席で編集長に
「次のマンガのキャラを考えています」
とやる気を伝えましたが、
「オマエにルパン以上のキャラが作れるかよ!?w」
と軽くあしらわれたそうです。
ただ、
「オマエはルパンのことだけ考えてれば良いんだ」
と、本音を語ってくれたため、
「(一生、ルパンに食べさせてもらおう)」
と、心に決めたそうです。

モンキー・パンチ先生は映画「ルパン三世 ~ DEAD OR ALIVEデッド・オア・アライブ ~」で監督デビューすることになりました。
このとき、アニメスタッフから、
「ルパンは女・子供を後ろから撃つようなことはしません」
と抗議されましたが、
「俺のルパンは、女・子供を後ろから撃つんだよお」
と反論したそうです。
アニメスタッフの中には、ルパンが悪党であることを忘れている人もいるようです。

おしまいw

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