「プリゴジンの乱」について考える

T-14、Tu-95、Tu-160、MiG-29 時事放談
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NATOが全面的にバックアップするウクライナとの戦争で、要衝ようしょうバフムトを占領する(ウクライナは当初は否定していた)など英雄的な活躍をしたロシアの民間軍事会社ワグネル。
そのワグネルは、戦場で活躍するのは良いのですが、ロシア国防省とは直接的な戦闘を含め不仲が続いていました。
6月23日、ワグネルの創設者のプリゴジン氏は、ワグネルの陣地がロシア軍からミサイル攻撃されたとし、報復を示唆。
翌24日には、ウクライナからロシアに戻り、南部ロストフ州の州都ロストフナドヌーにある南部軍管区司令部を占拠。
モスクワに向けて「正義の行進」をすると述べていました。
実際、モスクワに向けて進軍していたようですが、翌25日には突然の方向転換。
プリゴジン氏は、
「宿営地に戻る」
と言い、部隊を撤収させました。
プリゴジン氏は国外追放されベラルーシに、ワグネルはロシア軍に吸収される見込みだとされています。
誰も罪には問われない、見通しです。

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僕は、今回のプリゴジンの乱についてはいろいろ考えていました。
ワグネルがロシアの英雄になるにつれ、国防省との対立も深刻なものになっていました。
ワグネルはバフムトで使い捨てになる可能性が充分にありましたが、占領に成功するなど活躍しました。
今回の反乱は、ワグネルとプリゴジン氏の生き残りを賭けた戦いであった可能性が充分にあります。
6月23日にワグネルの宿営地がロシア軍によりミサイル攻撃され、頭に血が上ったのでしょう。
しかし、他に方法がなかったとは言え、ロシア軍の南部軍管区司令部を占拠するのは、明らかに反乱行為です。
おそらく、国防省とプーチン大統領に抗議しに行くつもりだったのでしょうが、今度はモスクワに向け進軍すると言うのですから、手に負えません。
しかし、ロシア軍も、わずか1日で軍司令部が占拠されるとか、
「(ロシア軍どうなってんだよ!?w)」
って感じです。
しかし、こうなってしまったからには仕方がありません。
ワグネルがモスクワに向けて進軍すると言うのでしたら、早急に撃退するしかありません。

僕だったら、ワグネルの撃退には、毒ガスを使います。
ロストフ州とモスクワの間には穀倉地帯(小麦畑)が広がってるでしょうから、そこに毒ガスが入ったミサイルを撃ち込めば、民間人の犠牲も最小限に抑えることができたでしょう。
反乱は徹底的にたたかないと国が滅んでしまいます。
ソ連の大統領だったゴルバチョフは、平和主義者で反乱の鎮圧に軍を使うのは躊躇ちゅうちょしていましたが、それがソ連崩壊につながった原因の1つでもあります。
反乱は早急に抑え込まなければならないのです。
また、第二次世界大戦の独ソ戦でも明らかになりましたが、敵軍にウクライナを通過されると、モスクワは目と鼻の先になります。
ロシアの防衛において、ベラルーシやウクライナは非常に重要なのです。
しかし、ウクライナの首都キエフにも弱点があります。
キエフ市中心部にはドニエプル川が通っており、上流にはキエフ貯水池があります。
このキエフ貯水池は隣国ベラルーシまで続いており、これはウクライナにとって、大変、憂慮ゆうりょすべき点だと思います。
ソ連の内国は、弱点を補い合ってたようですねw
また、話が大きくなりますが、旧ソ連やイスラムなどのセンシティブな地域に土足で上がりこもうとするアメリカは、本当にどうかしてると思います。
反米国家が多いのもうなずけます。

話は戻りまして、プリゴジン氏は国外追放、ワグネルは軍に吸収と言う、理想的な結果で終わって、プーチン大統領はほっとしてるのじゃないでしょうか。
しかも、英雄的なワグネルでさえかなわなかったと言うことで、反乱は起きにくくなったでしょう。

ウクライナ戦争に注力できそうです。

6月28日、追記
ワグネル創業者のプリゴジン氏がベラルーシに到着したそうです。
ベラルーシのルカシェンコ大統領は、ワグネルに使われなくなった基地を提供するそうです。
また、ベラルーシ軍は、戦闘経験豊富なワグネルに訓練してもらうそうです。
ベラルーシから、ウクライナの首都キエフに侵攻するルートが見えて来ましたね。
また、NATO諸国は、ベラルーシからの防衛も意識するようになったようです。
プーチン大統領個人としての株は下がったかもしれませんが、ロシアに取っては良いことずくめに終わったような気がします。

では…

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