ワグネル反乱中の6月24日、プーチン大統領はサンクトペテルブルグのヨット上で光のショーを楽しんでいたと言う説が浮上してきました。
これは、サンクトペテルブルグの河口で毎年行われる夏至のイベントだそうです。
ロシアの政府専用機は6月24日午後にモスクワからサンクトペテルブルグに飛び、翌25日未明にモスクワに戻って来たとのこと。
6月24日にはワグネルがロストフ・ナ・ドヌの南部軍管区司令部を占拠し、モスクワに向け「正義の行進」をしていた頃。
6月25日午前2時30分に、仲介に入ったベラルーシのルカシェンコ大統領と「モスクワへの進軍を取りやめる」合意をしたとされています。
これら、全てが茶番だった可能性があります。
なぜなら、今回のワグネルの反乱はプーチン大統領の支持率は下げるかもしれませんが、ロシアにとって、おいしいことだらけだからです。
そのため僕は、ロシア軍の制服組のトップのゲラシモフ参謀総長が考え出した作戦ではないか?と疑っていました。
それか、プーチン大統領よりもさらに上に、ソ連長老会みたいな組織があって、そこの陰謀ではないか、みたいな妄想までしていました。
それだけ、ロシアにとっておいしい反乱だったからです。
どれだけロシアにとっておいしかったのか?
ロシアにとっておいしいところをまとめてみます。
- ワグネルをベラルーシに送ったことにより、キエフ侵攻の準備ができる
- どさくさにまぎれて、ベラルーシが「ベラルーシには核を撃つ権利がある」との声明を出す
これらがどのように、ロシアにとっておいしいのか見ていきましょう。
ワグネルは攻撃向けの部隊であり、防衛にはあまり向いていない部隊だった可能性があります。
ワグネルはバフムトを占領(当初、ウクライナは否定)しましたが、防衛には向いていない可能性がありました。
ウクライナによる反転攻勢が始まってからは、ほぼ全ての戦場がロシアにとって防衛のための戦場に変わってしまいました。
これでは、ワグネルを活かしきれません。
そのため、ワグネルはベラルーシに飛ばしました。
ベラルーシからならキエフ攻略作戦と言う最高の攻撃をすることが可能になります。
また、ベラルーシのルカシェンコ大統領によると、
「ベラルーシ軍は実戦経験がなく、実戦経験豊富なワグネルから学ぶことが多い」
そうです。
これは、ワグネルがベラルーシ軍を鍛えることを期待していますねw
また、キエフの北部(上流)にはキエフ貯水池が広がっています。
このキエフ貯水池はベラルーシまでつながる広大なものでキエフ海とも呼ばれています。
ゴムボートを利用するなどすれば、キエフ攻略は不可能な話ではないような気がします。
ベラルーシにワグネル(ロシア軍)を置くのは有用です。
次に2つ目の「ベラルーシには核を撃つ権利がある」発言についてです。
これは簡単な話ですが、西側諸国は、今までロシアの核については注意していましたが、これからはベラルーシの核についても注意する必要があると言うことです。
それも、ベラルーシはモスクワの関与なく撃つ権利があると言っています。
今までロシアの決定だけ気にすれば良かったものが、ベラルーシにまで気を張る必要が出てきました。
これは明らかにロシアにとってメリットです。
最後にデメリットについて書きますが、プーチン大統領の支持率が下がったかもしれないことだけでしょう。
今まで、プーチン大統領は戦争においても弱腰な部分が見られましたので、これは仕方がないかもしれませんね。
プーチン大統領は、もっとガツンとウクライナを叩いた方が良いですよ。
では…